帯電防止性独立気泡ポリエチレンフォーム(ニューペルカ)について
ポリエチレン樹脂などの高分子材料は、高い絶縁性を有し、電線被覆材料などの用途で使用されています。しかし、絶縁性ゆえに、摩擦などにより発生した電荷(電流)を帯電しやすく、実使用上で問題となることがあります。
※絶縁性とは、電気や熱を通しにくい性質(一度、摩擦などにより発生した電荷(電流)は逃げにくい)。
静電気が引き起こす問題
配線の断線やショート
電子部品が、帯電した物体(例えば手)に接触すると、電荷が物体(手) から電子部品に一気に流れ込み、回路が瞬間的に熱せられるため、配線が融けて断線やショートを引き起こします。ほこりの吸着
材料表面に静電気が発生すると、その静電吸引力によって空気中のほこりや汚れを吸着してしまい、美観を損ねる原因になります。解決策として
電気を通す導電性ポリエチレンフォーム、静電気帯電)を防止する帯電防止性ポリエチレンフォームが利用されています。用途やお客様が求める静電気対茉レベルに合わせて、使い分けをしていただいています。
停電防止効果を付与する方法
1.原材料である樹脂に直接帯電防止剤を練り込む方法2.後加工にてフォームへ表面処理を行う方法
(界面活性剤や導電性塗料の表面塗布、メッキ加工などにより表面抵抗率を下げます)
ニューペルカは、1で加工をしています。練り込む材料には、導電性フィラー(カーボンブラックなど)や帯電防止剤(高分子型や界面活性剤型など) があり、それぞれ用途や必要な表面抵抗率に合わせて利用されています。
特長,用途
帯電防止効果が6ヶ月以上持続することも確認しています。電子機器製造工程から工場内での移動・保管のための緩衝材、出荷・梱包の際の通函內装材に至るまで、すべてのプロセスにおいて静電気による障に選択ができます。また、 フォームの色も自由に選択できます。
物性テータ
グレード\試験項目 | 表面抵抗率 Ω/□ |
見掛け密度 kg/m3 |
引張強さ MPa |
伸び % |
圧縮応力 kPa |
25%圧縮永久歪 % |
熱的安定性B法 % |
熱伝導率 W/m・K |
|||
10% | 25% | 50% | 30分後 | 24時間後 | (at0℃) | ||||||
JIS K 6911 | JIS K 6767 | JIS A 1412-2 | |||||||||
SX-70H | 1×1010~1×1012 | 140 | 1.30 | 125 | 140 | 175 | 295 | 10.4 | 6.2 | -1.1 | 0.053 |
SX-100H | 1×109~1×1011 | 90 | 0.65 | 190 | 75 | 100 | 175 | 9.2 | 5.0 | -0.5 | 0.047 |
SX-150H | 1×1012~1×1013 | 65 | 0.71 | 350 | 115 | 130 | 210 | 6.3 | 2.7 | -1.0 | 0.042 |
SX-300H | 1×1010~1×1013 | 30 | 0.30 | 200 | 25 | 45 | 105 | 8.1 | 3.4 | -2.4 | 0.033 |
注1)上記数値は測定値であり、保証値ではありません。
注2)経月により、上記表面抵抗率の値は。変化する可能性があります。
お問合せください。
ソフトプレン工業では、お客様のニーズに合わせてニューペルカをカスタマイズ加工いたします。素材、サイズ、数量、納期、梱包方法まで何でもご相談ください。
