ポリオレフィンフォーム【ペフ】

ペフとは、独自の製造技術によって開発した電子線橋かけポリオレフィンフォームです。
販売当初は、ポリエチレンフォームが主体でしたが、その後の市場の要求から、柔軟グレード(EVA)、耐熱グレード(PP)を加え、さらに難燃性、良成形性などの各種機能を備えた高機能グレードを開発しております。
ペフは半硬質、100%独立気泡構造を有する発泡倍率5~40倍の長尺シート状フォームであり、クッション性、緩衝性、断熱性、耐水性、科学的性質などにすぐれているため、用途も多岐にわたっています。
ペフ

ペフの特長

クッション性がすぐれている。
柔軟性と復元性に富み、適度なクッション性を示します。この性質を生かした用途に、自動車内装材料、アンダーカーペットクッション、体育用マット、家具クッション、畳クッション材などがあります。とくに自動車内装材料としては耐熱性、熱成形性にすぐれたPP系グレードが最適です。
緩衝性がすぐれている。
衝撃エネルギーの吸収性にすぐれ、とくに繰り返して衝撃を与えてもほとんど衝撃性は低下せず、包装、梱包材として使用されています。
断熱性がすぐれている。
熱伝導率、吸水率、透湿率がきわめて小さいので建築用断熱材、各種保温・保冷材としてすぐれています。
吸水性が小さく、浮揚力が大きい。
独立気泡構造ですから、ほとんど吸水せず、大きな浮揚力を有します。この性質を生かして、各種救命具、フロート、浮揚玩具、浮力増強材、断熱防水材などの幅広い用途に利用されています。
科学的性質がすぐれている。
耐候性、耐科学薬品性の点で他のプラスチックフォームに比べてきわめてすぐれており農業、水産関係で多くの用途があります。きわめて衛生的なので、化粧品なその容器のパッキング材として、コルクにかわって安心して使用できます。
加工がしやすい。
切断、スライス、熱成形や他素材との接着などの加工が容易に行なえ、アイディア次第でバラエティに富んだ商品をつくることができます。また製品形状がエンドレスであるため、連続的にしかも効率よく加工できる特長があります。
外観が美しい。
電子線による橋かけを行なっていますので気泡のキメがとくに細かく、表面もなめらかです。そのため表面印刷効果が高く、また原着による美麗な着色品もありますから、商品のディスプレイパッケージ、種々の生活用品などの用途に最適です。

ペフの用途

自動車内装用途
世界一の自動車生産国となった日本。その優秀な日本車の内装部品はセンスのよいヨーロッパ車の内装と比べて遜色ありません。特に最近の内装部品に関しては、室内空間の有効活用、居住性の向上、安全性の追求、軽量化などの諸ニーズより、深絞りデザインの成形部品が主流となって来ております。その成形内装部品のパッド材として特に深絞り成形性、耐熱性、緩衝性にすぐれたPP系フォームが自動車メーカーから部品メーカーまで圧倒的なご支持を得ております。
ペフ 自動車内装用途
産業資材用途
すぐれた断熱特性、きわめて高い透湿抵抗、適度の柔軟性、安定した品質、寸法安定性が注目され、クーラーの断熱材、そのほか各種工業材料として広範囲に使用されています。また、特有のキメ細やかな高級感あふれる美しさをもっているので、高級製品の包装緩衝材に、容器のパッキンなどにも広く活躍しています。
ペフ 産業資材用途
建築・土木用途
すぐれた性質と施工性の良さで、建築・土木分野にも幅広く使用され、従来になかった新しい効果をあげています。住宅や工場を騒音や湿気から守り、居住性を高めるためにこれからの建築には欠かせない材料です。
ペフ 建築・土木用途
生活用品用途
緩衝性、耐熱性、耐水性、耐候性などに加え、表面に非常にキメ細かで美しく、着色したものやいろいろな柔らかさのタイプが揃っています。成形、印刷などの加工適性も優秀ですから、生活の中に密着したあらゆる分野での製品化が可能です。
ペフ 生活用品用途

ペフの性質

性質の多くは、気泡壁を構成している素材が、軽量かつ強靭で化学的、電気的にもすぐれているポリオレフィンであること、そしてその中に、89~97容量%の空気が微細独立気泡構造の形で含まれていることに関連しております。

ペフの加工

ペフはきわめて容易に加工できる特長があり、以下に一般的な加工方法についてご説明します。
切削・切断
ハサミ、カミソリなどで容易に切断することができます。厚いものの切断を大量に行なう場合には、プラスチック、木工用の電動ノコギリやバーチカルカッターを使用すれば迅速に、しかも良好な断面で切断できます。打ち抜き、穴あけなどの切断加工は、ダンボール用のトムソン打ち抜き機などがそのまま使用できます。また、一般のプラスチックシートに利用されている装置でスリット加工、角ペレット加工ができます。熱線切断機<加熱ナイフ>も使用できますが、回転刃のように切断面を美麗に切ることは、やや困難です。
スライス
回転ナイフを利用したスライスマシーンで、1mmまでの任意の厚さを容易にスライスすることができます。同様の方法で表面を波状にしたプロファイルカットも適用できます。
接着・熱融着
接着加工法には、熱のみで接着させる方法と接着剤を使用する方法とがあります。ペフどうし、あるいは鉄板、アルミニウム板などとは熱融着法によって強力に接着することができます。熱風ガンやテフロンをコーティングした熱板を利用すれば、容易に手作業で熱融着することができます。
ペフは電子線照射を施してありますので、通常の無架橋のポリエチレン発泡体に比べると接着性が向上しています。ただし、スライス面は表面が多孔質状になっていますので、接着材を多く塗布する必要があります。また接着剤をあらかじめ工場でうすくプリコートした製品(SP加工品)、および接着性を改良したコロナ放電処理加工品(EC加工品)も用意しております。
押出しラミネーション
引裂強さや表面の磨耗強さを向上させるために、ポリエチレンあるいはエチレン-酢酸ビニル共重合体を押出しラミネーションすることができます。
成形
ペフは架橋した独立気泡のポリオレフィンフォームですから、一般的な成形機をそのまま使用して、真空成形、加圧成形ができます。一度たれさがったシートが再び張ったときが、成形に適してします。
ペフの成形性は、各グレードにより異なりますが、PEグレードのストレート法による絞り比では0.5程度、PPグレードでは0.6~1.0の性能を有しています。成形品の収縮率が2~3%ありますから成形型を設計するときに注意してください。成形品にブリッジなどが発生する場合、クランプの方向をかえると直ることがあります。ペフ単独以外にポリエチレンシート、ポリプロピレンシート、ポリ塩化ビニルシート、ABSシート、ナイロン編物などと、ペフとのラミネート品も成形できます。
表面加工
グラビア印刷、シルクスクリーン印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷など、ほとんどの印刷法で実用上十分な鮮明度で印刷を施すことができます。その他にエンボス、植毛、塗装などの種々の加工法が適用できます。